あるECサイトで体験した「3時間40分待ち」のUXから学んだこと

UXデザイン

はじめに

半年ほど前、あるECサイトで買い物をしようとした際に、購入までに 3時間40分待ち という体験をしました。
オンラインショッピングでここまで待たされることは珍しく、この出来事をきっかけにUXデザインについて改めて考えることになりました。

UXデザインを考える重要性

UX(ユーザーエクスペリエンス)は、製品やサービスを通じてユーザーが得る体験そのものです。
UXが悪ければ、ユーザーは不満を感じ、最悪の場合そのサービスを使わなくなります。

特にECサイトでは、購入フローの快適さがそのまま売上やリピート利用に直結します。

今回の体験

購入フローの途中で「待合室」と呼ばれるページに案内され、数万人規模のユーザーと一緒に長時間(3時間40分)待たされました。

待合室
  • 待ち時間は「1時間以上」とだけ表示され、具体的な目安は不明
  • 順番が来たら10分以内に購入をしないといけない。並び直しになる
  • 数時間経過後、ようやく購入手続きへ進めると思ったら ログイン画面に遷移
    • 長時間経過によるセッション切れが原因と思われる
  • 結果的には購入できたものの、体験としては不満になる
    • 個人的にはなかなか体験できない事例だったのでとても楽しかったです

問題点と改善案

1. 待ち時間表示の曖昧さ

  • ❌問題
    • 常に「1時間以上」とだけ表示され、残り時間が読めない
  • ✅改善
    • 最初から目安時間を表示する

2. 長時間後にログイン画面へ遷移

  • ❌問題
    • セッション切れで、待った末に再ログインが必要になった
  • ✅改善
    • セッションを延長するか、ログイン状態を保持する

3. 購入制限時間の短さ

  • ❌問題
    • 3時間40分待った後、購入手続きは10分以内という厳しい制限
  • ✅改善
    • 少なくとも30分以上の余裕を持たせる
    • 長時間待つ前提なのに、セッションが数十分で切れる設計はミスマッチ

まとめ

ECサイトの目的は、ユーザーにスムーズに買い物をしてもらうことです。
長時間待ちや不意のログイン要求、極端に短い制限時間は、ユーザーの体験を損ない、離脱の原因になります。

もちろんビジネスなので、お金を稼ぐことは大切なことです。しかし、お金を払うのはサービスに期待を寄せているユーザーなので、常にユーザー視点で考える必要があります。

UXデザインでは「ユーザーの時間と安心感を奪わない」ことが重要です。
今回の体験は、UXを考えることがいかにサービスの信頼性に直結するかを改めて実感させるものでした。

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